映画 ペンギン・ハイウェイ
8/17公開の映画「ペンギン・ハイウェイ」を観ました。
以下、感想です。
スタジオコロリドの作品。
原作は森見登美彦。原作既読。
脚本は上田誠で、過去の森見作品の脚本も手がけていた。
とにかく全編、絵がとても可愛い。
ペンギンだけでなく、アオヤマ君もお姉さんも本当に魅力的。
お姉さんの声は蒼井優で、彼女の色っぽい声はお姉さんの良さをさらに引き出していた。
森見作品はどれも好きだが、この話は最後の数ページまでずっと謎ばかりで着地点が見えなかった。
それが、最後の方で一気に面白くなる。
原作と同様に映画もそのような構成で、原作ファンとしてはとても綺麗に原作の良さを表現してくれていると思った。
もちろん原作を知らなくても十分楽しめる話だ。
謎が謎を呼び、その謎が一つにつながっていく。
アオヤマ君は研究家として様々な仮説を立てて実験する。
でもお姉さんに危険が迫っているとわかると、あれほど熱心に取り組んでいた研究をやめてでもお姉さんを守ろうとする。
大人びていて隙がないかと思いきや、だんだん普通の子どもに見えてくる。
アオヤマ君の成長のためにお姉さんは存在したのかもしれない、と思う。
この物語は全部がファンタジーなのに、なぜかお姉さんはどこにでもいそうなごく普通の女性だと思って観てしまった。
ペンギンを作り出すお姉さんが普通の人であるはずがないのに、彼女の存在に誰も疑問を抱かない。
彼女自身にも幼少期の記憶があるというのが、お姉さんの正体を知ったとき、悲しいと思った。
最後の数分の、ペンギンに乗って教授たちを助けに行くシーンは爽快だった。
迫力がありテンポも良く、何よりお姉さんが楽しそうだったので、とてもわくわくした。