映画 羊の木
2018/2/3公開の映画「羊の木」を観ました。
以下、感想です。
一言でテーマを言い表せないほど、さまざまなテーマが織り交ぜられた話だった。
一つの結論に向かっていくというよりは、いくつもの問題を見せておいてそれぞれが解決に向かっていく。
刑務所帰りの元受刑者たちの居場所がないことと過疎化が進んでいることを同時に解決しようという考えは、間違った発想ではないのかもしれない。
だが、元受刑者であることを隠して生きていくのはやはり難しい。
実際、月末は彼らを迎えに行っただけでそのことに気づいてしまう。
話の行く末が見えないまま、小さな問題を起こしつつ物語が進んでいく。
刑務所で罪を償った人と、変われなかった人で大きく分かれる結末だった。
しっかり罪を償った人たちは周りの人にも認められて、真っ当に生きていこうとする。
変われなかった人たちは、結局同じことを繰り返して死んでしまう。
街の守り神であるのろろとの関係はよくわからないが、死んだ原因がのろろの呪いであることは確かだろう。
更生できたのかできていないのかは見ただけでは判断ができない。
実際、良い人そうに見えていた人が凶悪犯だったり、改心してなさそうに見えていた人が心を入れ替えていたりした。
元殺人犯かどうかは関係なく、人はそういうものなんだろうと思った。
羊の木というタイトルの意味はわからないが、イラストの羊が5匹だったことに何か意味があるのだろうか。
更生できた人数は4人だった。